スタジアムの統計情報が公開
本日開発者ブログが更新され、スタジアムの統計情報が公開されています。
内容まとめ
・使用率TOPはソルジャー、ハルト、ジュノ
・ジュノ弱体化後はモイラとマーシーが迫ってきている
・勝率TOPはハルト、リーパー、ルシオ
・ルシオはPCで58%、コンソールで57%と依然として最高のヒーロー勝率に
・コンソールの高スキル帯ではメイが同程度の高勝率に
・コンソールではタンク勝率トップはD.Vaだったが、弱体化によって他のタンクの勝率が上がり、現在は高スキル帯で2位に
・途中離脱率はPCでは約12%
・初めてプレイする方に起因しており、試合経験が増えるほど離脱率は低下するので今後落ち着く見込み
・スタジアム独自のバランス哲学は本編とは異なり、OPさと多様性を残しつつ行き過ぎた要素を調整する方針
使用率
勝率

ディレクターズ・テイク:スタジアム‐数字で読み解く舞台裏
みなさん、こんにちは! 先週はEmonggの配信で皆さんのご質問にお答えし、スタジアムに関するフィードバックをお聞きできて本当に楽しかったです。
本日は、スタジアムに関する重要で(しかも興味深い)統計データの裏側を公開いたします!
ゲームバランスは常に私たちの最優先事項です。ヒーロー、アイテム、パワーは、誰もが公平に戦えるよう定期的に強化したり抑えたりする必要があります。
リリース前には社内で絶えずテストとアイデア出しを行いますが、そこにどうしても含められない非常に重要な要素が一つあります。
それは、皆さんプレイヤーです!
プレイヤーデータは「何が機能し、何が機能していないか、そして何により注意を払うべきか」を確認するためのかけがえのない手段です。
そこで今回、そのプロセスをより具体的にお見せするため、データアナリストのベン・トラウトマンが登場し、チームがビルドに関するデータをどのように活用してバランス調整に反映させているかを深掘りいたします。
こんにちは! アナリストのベンです。
今日はスタジアムで考えるうえで少々手強い(しかしとても楽しい)テーマの一つ、「ビルド」について語りたいと思います。
スタジアムのReddit AMAでは、そもそも私たちがどのようにビルドを発見するかを詳しくお話ししましたが、簡潔にまとめると、ビルドとは「特定のヒーローのプレイ方法を変えるほど互いに区別できるパワーとアイテムの組み合わせ」です。
ビルドという観点を取ることで、個々のパワーやアイテム、あるいはそれら多数の組み合わせが、スタジアムの試合におけるプレイヤーの成功の原動力になっているかどうかを考察できます。
ジュノを例に、ビルドデータがどのようにバランス調整へつながるかをご説明しましょう。
ジュノに対する初回のバランスパッチでは、彼女のパワーであるコズミック・クーラント(パルサー・トーピードのクールダウン短縮)を弱体化しました。
私たちのデータでは、ジュノで最も勝率が高いパワーはパルサー・プラス(トーピードのチャージを一つ追加)で、わずかな差でコズミック・クーラントが続きます。
この二つのパワーの相乗効果により、モデルの推定では多くのジュノビルドで両方が必須となっています。
使用率で支配的なビルド変種(ここではバリアント1と呼びます)は、パルサー・プラス、コズミック・クーラント、メディ・ミサイルの三つのパワーを採用します。
二つ目の変種(バリアント2)は、パルサー・プラス、コズミック・クーラント、トーピード・グライドを選択します。
最後の変種(バリアント3)は、定番のパルサー・プラスとコズミック・クーラントを基盤にしつつ、スティンガーやメディマスターといった武器パワーを組み合わせるハイブリッド型です。
これら三つの変種の勝率には大きな差があります。バリアント2が55%でトップ、バリアント1が52%、バリアント3が48%です。
ビルドごとの成功率の違いは、具体的にどのバランス調整を行うべきかを示してくれます。
バリアント2ではトーピード・グライドが際立った差異ですが、実際の成功要因はコズミック・クーラントによるパルサー・トーピードのクールダウン短縮でした。
そこでコズミック・クーラントを調整することで、他のビルドにも成功の機会が生まれるわけです。
5月1日のホットフィックス後、変化があったかどうかを示すため、5月5日時点で追加のスタジアム統計を抽出しました。
すべてのプラットフォームとランク帯で、ダメージヒーローの最多使用はソルジャー76、タンクではかなりの差でラインハルトでした。
サポートは依然としてジュノが最多ですが、ホットフィックスのおかげでマーシーとモイラが彼女の「ヒール(heels)をかむ」勢いで迫っています。
これらのヒーローには明確なお気に入りパワーがあります。
ジュノのパルサー・プラスは驚異の78.1%のピック率、ソルジャー76のスーパー・バイザーは最新バランスパッチで軽く弱体化された後でも75.4%です。
ラインハルトはやや多様で、マグマ・ストライクとこのカボチャ頭が!をそれぞれ32.8%の頻度で選んでいます。
しかし、人気がすべてではありません。
ルシオはPCで58%、コンソールで57%と依然として最高のヒーロー勝率を誇ります。
ただしコンソールの高スキル帯ではメイが同勝率で並んでいます。
最近のバランスパッチまで、コンソールではタンクの勝率トップがD.Vaでしたが、弱体化によって他のタンクが勝利を味わえるようになり、現在は高スキル帯で2位に下がっています。
ここからは再び私、アーロンがお届けします。ベン、ありがとう!
スタジアムにおける途中離脱率についても最新情報をお伝えします。
当初7%と報告していた離脱率ですが、データ収集方法を調整した結果、PCでは約12%であると判明しました。
これは主に初めてプレイする方に起因しており、試合経験が増えるほど離脱率は低下しています。
スタジアムはまだ新しいモードのため、今後数週間で離脱率はより低い水準に落ち着くと見込んでいます。
スタジアム独自のバランス哲学は、オーバーウォッチ2本編とは少し異なります。
私たちは「プレイヤーが試合でMVPになり、少しオーバーパワーだと感じる瞬間」を味わえる一方で、戦闘スキルとアーモリー戦略の両方が評価されるモードにしたいと考えています。
ただし、比較的低い習熟度でも高い瞬間火力を出せる一部ビルドが既に存在し、そのいくつかは行き過ぎていると判断しており、今後調整を検討しています。
多様性も極めて重要です。試合ごとにヒーローの強みが成長し変化するよう設計しており、ある時はキャリー役、別の時は支援役になることもあります。
スタジアムはコア競技モードほど緻密には調整しませんが、「カジュアルでありつつ競技的」である状態を保つことが目標です。
スタジアムに関する素晴らしいフィードバックをありがとうございます。
これからもランクを駆け上がりましょう! そしていつものように、共に最高のゲームをつくりましょう。